ヘッド数による配管径の設定
管径は、原則として配管摩擦損失計算を行い決定すること。
なお、下記の表のように取り付けられるヘッド数により管径を設定することができる。
また、枝管に取り付けられるヘッド数は、配水管から片側5個以下であること。
同時開放ヘッド数による配管径の許容ヘッド数
配水管又は枝管の管径が下記の表により設けられた場合は、「水力計算により算定された配管の呼び径」とみなすことができる。
この場合、枝管(直接ヘッドの取り付けられる管)に取り付けられるヘッドの個数は、片側5個を限度とする。
なお、勾配屋根や建築構造上やむを得ず片側5個を超える場合は、片側8個を限度とし、ヘッドの許容数は( )内の数とする。
はり・垂れ壁がある場合の閉鎖型ヘッドの設置
原則として、下記の図及び表の例よること。
ただし、同図H1及びDの値については、当該ヘッドからの散水が妨げられる部分が他のヘッドより有効に警戒される場合には、この限りではない。
閉鎖型スプリンクラーヘッドの取付
標準型および小区画型
(ア) スプリンクラーヘッドは、ヘッドの軸心が取付け面に対して直角に
なるように設ける。
(イ) スプリンクラーヘッドは、デフレクターと取付け面との距離が0.3m以下と
なるように設ける。
(ウ) 標準型スプリンクラーヘッドのデフレクターから下方0.45m以内には、
何も設けられ、または置かれていないこと。
(エ) 小区画型スプリンクラーヘッドを設置する場合、天井面から0.5mより下の部分の壁面を濡らす必要があるため、当該ヘッドのデフレクターから下方0.45m以内で、かつ、水平方向の壁面までの間の範囲には、何も設けられ、または置かれていないこと。
防火対象物に対するヘッドの水平距離
一般的な部分にスプリンクラーヘッドを設置する場合は、設置しようとする防火対象物またはその場所の各部分から一のスプリンクラーヘッドまでの水平距離が、下記の表の数値以下となるように設ける。
※1 高感度型ヘッドとは、感度種別が1種で、かつ、有効散水半径が2.6m以上のものをいう。
※2 従来型(平成7年9月規格省令改正以前のものを含む。)
※3 開放型ヘッド
※4 耐火建築物:主要構造部を耐火構造とした建築物で、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に建築基準法施行令に定める構造の防火戸その他の防火設備を有するものをいう。
※5 r:高感度型ヘッドの有効散水半径で、2.6m以上2.8m以下とし、特例検定にて承認された値である。
この値は、使用する高感度型ヘッドの製造メーカーに確認する必要がある。
スプリンクラーヘッドを省略することができる部分
次に掲げる部分は、スプリンクラーヘッドを省略することができる。
- (ア) 発電機室、変圧器室、およびその他の電気室
- (イ) エレベーターの昇降路、エレベーター機械室、リネンシュート、パイプシャフト
- (ウ) 直接外気に開放されている廊下、および外部の気流が流通する場所
- (エ) 手術室、分娩室、内視鏡検査室、人工血液透析室、麻酔室、重症患者集中治療看護室、その他これらに類する室
- (オ) レントゲン室等放射線源を使用、貯蔵、または、廃棄する室
- (カ) 準地下街の地下道で通行の用に供される部分
- (キ) 水噴霧消火設備、泡消火設備、二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備、または、粉末消火設備を技術基準に従い設置したその有効範囲部分(※法令上は、スプリンクラーヘッドを省略することができるが、スプリンクラーヘッドを設置したほうが望ましい部分については省略)
閉鎖型スプリンクラーヘッドの標示温度の設定
スプリンクラーヘッドの標示温度、設置場所の最高周囲温度、標示色(可溶片型)およびグラスバルブ色の関係は下記の表に示す。
補助散水栓の設置位置
補助散水栓は、各階ごとにその階の各部分から1のホース接続口までの水平距離が15m以下となるよう設けること。
(補足)水平距離だけではなく、20mのホースでその範囲内を消火できるよう配置すること。